西村隆志写真展  「 WEDGE 」

WEDGE : [名] 1.くさび 2.くさび形,くさび形のもの・・・
          過ぎ去った時間、
         忘れ消えゆく記憶、
          有りし日、事実。
             そして私。
     時の流れに飲み込まれぬよう、
狭き足下に突き刺さるその姿は、(クサビ)の様に見えた。
かってあった記憶、時間、思いの数々。
その存在した事実を写真に焼き付ける。
過去が写る景色が、更に過去となってゆく。
この記録された記憶の数々は、あなたの記憶の一部となる。
そして「私」 も、そのおびただしい過去の上に存在しているという事実。
やがては時の流れに呑まれ、「私」という所在を離れたこの世の記憶の
一部として存在しえたという事実だけが残ってゆくのであろうか。
この碑と共に誰かの記憶の片隅に。


2005年〜2007年現在までの3年間に撮影された、墓地の風景
墓地やお墓を通して、生と死、人の記憶や意識のゆくえなどを探る
今年春からは大型カメラに機材を変更し、新作として展示する。
同時に今まで発表しなかったかこの作品も公開する予定です。

西村 隆志
1975年 大阪生まれ
1997年 より広告写真スタジオで5年間勤務
2005年 写真表現大学 作品製作コース修了
2006年 写真表現大学 研究ゼミ1修了